昨日、水島積み切り本日博多揚げのため西向け航行するも
船折瀬戸(通称:有津瀬戸あろうずせと)手前でエンジンの回転が落ち
仮眠をしていた私は、何だろうと外へ出ると一隻の内航船が
有津瀬戸松ヶ埼付近で逆潮上れず立ち往生・・・

【写真は松ヶ埼付近】
松ヶ埼付近とは、強潮流の際に一番強くなる場所である。
最近では潮流体験もできるそうです
本船が有津湾に入ったのが15:20
この日の来島は最強15:58 -8.6ノット
立ち往生した船は、こちらへ向かって警告汽笛・パッシングライト・・・
ん?これって逆の立場じゃないか?と思いつつ見物していました。
しょうがないので有津湾でドリフティング状態

30分くらい一向に動く気配がなく、そろそろ行くかと船首を瀬戸に向けようものなら
警告汽笛とパッシングライトの嵐・・・
そうしているうちに、立ち往生した船の後ろから、セメント船と499GTタンカーが接近・・・
そしたら、そちらにも警告汽笛の嵐。
セメント船は有津瀬戸の真ん中でUターンしましたね・・・
タンカーはもう少し手前の広い場所でUターンしましたが
セメント船も焦ったでしょうね
強潮流でのUターンは、舵がまともに効かないのでご注意を!
道路で説明すると交差点の真ん中で立ち往生して
通行しようとする車に向いクラクション鳴らして「お前ら通るなー!」と言っている状態
せっかちな船長は、しびれを切らし荒神瀬戸方面へ
朝一ギリギリの航海スケジュールでもありましたし。

こう言った時、電子海図があると安心して走れますね

荒神瀬戸方面

鵜島(うしま) 人は住んでいます。交通手段はフェリーです

前方が大島宮窪 超高速漁船の聖地ですね

右手に見えてきたのが能島(のしま)

村上水軍で有名な能島

前方には待機していたタンカー

通常は浅瀬もありますし、こちらは、通りません
赤いラインの有津瀬戸を通ります

有津瀬戸の航跡は前日私が20:00過ぎに通ったコース
まさに教科書通り(笑)この時、いい潮に乗って19.5ノットくらい出てました

強潮流は、自分は良くても相手がいますので
自信がない場合は、潮待ちするか来島や大久野島方面に回ることをお勧めします。
それでもどうしても強潮流突っ込みたい場合は
精一杯、鵜島寄りを走りY潮を利用して行き足をつけ

潮目は、矢印(潮の流れ)のような感じ
松ヶ埼付近は海中も断崖絶壁なのでギリギリまで走れますが
引き込み流のような流れがあるので要注意

Y潮から抜けると本潮に船首が飛ばされ舵を取られるので
Y潮を抜けないかで赤灯台に向けるくらいに当て舵をし本潮に突っ込みます

ここから逆潮と圧流との戦いです

強潮流で危ないのが圧流。
潮に逆らってまともに走っているつもりでも徐々に横に流されます。
これは順潮を走っている船にとって大変危険になります

数年前、この有津瀬戸で内航カーゴと活魚運搬船との衝突事故がありました。
カーゴは左舷に突っ込まれその後沈没。
あとで聞くと、活魚運搬船側の航海士は初めて通ったのだとか。
潮を読み・操船技術を磨くことも船乗りとしては大切ですが
事故をしない為の安全策がなにより大切です。

狭水道には、まれに団子状態で進入する場合もあります
有津瀬戸4隻団子状態

譲り合いの精神が大切ですね
この写真の場合、譲るのが一番と船乗りなら誰もが思うでしょうね(笑)

本日、07:50 大雨直後の博多入港。なんとかギリギリ間に合いました

船折瀬戸(通称:有津瀬戸あろうずせと)手前でエンジンの回転が落ち
仮眠をしていた私は、何だろうと外へ出ると一隻の内航船が
有津瀬戸松ヶ埼付近で逆潮上れず立ち往生・・・

【写真は松ヶ埼付近】
松ヶ埼付近とは、強潮流の際に一番強くなる場所である。
最近では潮流体験もできるそうです
本船が有津湾に入ったのが15:20
この日の来島は最強15:58 -8.6ノット
立ち往生した船は、こちらへ向かって警告汽笛・パッシングライト・・・
ん?これって逆の立場じゃないか?と思いつつ見物していました。
しょうがないので有津湾でドリフティング状態

30分くらい一向に動く気配がなく、そろそろ行くかと船首を瀬戸に向けようものなら
警告汽笛とパッシングライトの嵐・・・
そうしているうちに、立ち往生した船の後ろから、セメント船と499GTタンカーが接近・・・
そしたら、そちらにも警告汽笛の嵐。
セメント船は有津瀬戸の真ん中でUターンしましたね・・・
タンカーはもう少し手前の広い場所でUターンしましたが
セメント船も焦ったでしょうね
強潮流でのUターンは、舵がまともに効かないのでご注意を!
道路で説明すると交差点の真ん中で立ち往生して
通行しようとする車に向いクラクション鳴らして「お前ら通るなー!」と言っている状態
せっかちな船長は、しびれを切らし荒神瀬戸方面へ
朝一ギリギリの航海スケジュールでもありましたし。

こう言った時、電子海図があると安心して走れますね

荒神瀬戸方面

鵜島(うしま) 人は住んでいます。交通手段はフェリーです

前方が大島宮窪 超高速漁船の聖地ですね

右手に見えてきたのが能島(のしま)

村上水軍で有名な能島

前方には待機していたタンカー

通常は浅瀬もありますし、こちらは、通りません
赤いラインの有津瀬戸を通ります

有津瀬戸の航跡は前日私が20:00過ぎに通ったコース
まさに教科書通り(笑)この時、いい潮に乗って19.5ノットくらい出てました

強潮流は、自分は良くても相手がいますので
自信がない場合は、潮待ちするか来島や大久野島方面に回ることをお勧めします。
それでもどうしても強潮流突っ込みたい場合は
精一杯、鵜島寄りを走りY潮を利用して行き足をつけ

潮目は、矢印(潮の流れ)のような感じ
松ヶ埼付近は海中も断崖絶壁なのでギリギリまで走れますが
引き込み流のような流れがあるので要注意

Y潮から抜けると本潮に船首が飛ばされ舵を取られるので
Y潮を抜けないかで赤灯台に向けるくらいに当て舵をし本潮に突っ込みます

ここから逆潮と圧流との戦いです

強潮流で危ないのが圧流。
潮に逆らってまともに走っているつもりでも徐々に横に流されます。
これは順潮を走っている船にとって大変危険になります

数年前、この有津瀬戸で内航カーゴと活魚運搬船との衝突事故がありました。
カーゴは左舷に突っ込まれその後沈没。
あとで聞くと、活魚運搬船側の航海士は初めて通ったのだとか。
潮を読み・操船技術を磨くことも船乗りとしては大切ですが
事故をしない為の安全策がなにより大切です。

狭水道には、まれに団子状態で進入する場合もあります
有津瀬戸4隻団子状態

譲り合いの精神が大切ですね
この写真の場合、譲るのが一番と船乗りなら誰もが思うでしょうね(笑)

本日、07:50 大雨直後の博多入港。なんとかギリギリ間に合いました

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いや、陸からみれば「海は広いな大きいな」に見えるところも、船から見れば本当に狭いですねぇ。まるで一車線の裏道をくねくねと走っているような、そんな感じすらしますね。そんなところを上手く乗り切るのは船乗り冥利に尽きるところもあるにではないでしょうか。
天候が悪いですが御安航をお祈りします。
なかなか(というより全く)触れることのできない内航船の仕事内容を、これほどリアルに発信しておられる管理人さんの熱意に敬服いたします。
本当に貴重な資料であるので、全国の船員教育機関においては、真剣に学生にこのブログを読んで学習することを勧めて欲しいものです。
これからもがんばって下さい。
海は広いようで案外狭いですよ。
太平洋走っても、みなさん取るコースは大体同じ、上りと下りで交差部分も出てくるので時に海難事故もおこったりします。
いろんな要素も加味するのですが・・・
おそらく陸上の人は何故あんな広い港でぶつかると思うと思いますが。
内航初心者 様
熱意と言うより辞めるにやめられない状況です(笑)
しかし、このブログ活動を通して普段知り合えない人たちや多くのオーナーさんや造船所・メーカーさんに大事にしてもらえていますので大変ありがたいです
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