2011.12.05 カテゴリ: 新造船
次世代型バラ積み省エネ船 舛宝山丸
オーナーズトライアル
三浦造船所では全船引渡後に航空写真を撮影し、船主さんに贈呈


外板がウレタン塗装なので白波が映ってますね


【撮影者 九州航空㈱ 097-537-0585】
天草パールライン 天草五橋の天門橋からの舛宝山丸


三角へ入港

私の記憶が正しければ、私が舛宝山の新造案件を聞いたのが2007年の台風の時。清水に一緒に避難して
勉強会
をした時だったと記憶しています。
それから、内航業界では499GTを中心とした内航建造ラッシュが続き、船台押さえないと3年は造れないとか、
急ぐなら中国で造らないといけないとか、見積もり取れば499GTで7億と言う見積りも出たとの話も聞きました。
そんな時期から、惑わされることなく、この時期に新造を竣工させることを目標に
新造は三浦。エンジンは赤阪と他に浮気することなく、新造計画と研究を進め素晴らしい船に仕上がりました。
木村船長と本船の食堂で新造図面広げ、キムラノート(仕様アイディア)と内航.COMの新造記事見ながら
夜中まで仕様打ち合わせをしたこともありました
船主と舛宝山丸の乗組員の夢と希望が現実となった船になっています。
この夢と希望を叶えた三浦造船所の技術力とクオリティも199GTカーゴから外航ケミカルまで多岐に渡る船造りをする
特殊船の三浦と言われる所以でしょうか
新造船は船価先行で語られることが多いですが、仕様・クオリティ10年後15年後にかかるメンテ費用も考えなければいけません。
それが船の価値です。
もちろん初期投資である船価を抑えることも重要な課題です。
しかし、10年後15年後の為に初期投資もしなければなりません。
それをないがしろにすると10年後15年後にはその初期投資を超えた金額となって跳ね返ってきます。
償却が終わっても延命とリプレースは、マーケットの状況・オペの業績に翻弄される船主業です。
これからは20年安定運航を目指さないかもしれません。
20年後の為の今日のメンテナンスと思って運航していれば15年経って、あと5年延命してくれと言われようが耐えれるのです。
15年のつもりでいたのにあと5年乗ってくれでは、荷主に安全輸送・安定輸送は提供できません。
ただ・・・みんなが20年乗り始めたら、今度は内航造船所が儲からなくなります。
だからこそ、体力ある船主には新造ができるよう業界が努力しなければなりません。
100隻のマーケットに101隻目ができれば、船余りで右往左往。99隻になれば船が足りないとアタフタ・・・
新造で運ぼうがボロボロの船で運ぼうが、トン数同じなら運賃が一緒
これが今の内航海運です。輸送減・運賃上がらず・燃油高値・船価高値横ばいと内航海運には
なかなか良い話題はないですが、これをどうにかしていくのがプロフェッショナルだと思うのです。
みんながダメな時こそ、勝負が面白いし、体力使わずライバルに先着できるのです。
みんながいい時なんて、体力勝負。最後は、資本力になってきます。
価値ある船に付加価値を付けていくのが船主であり、その付加価値を生かし、荷主に提供していくのがオペレータ業だと思います。
三浦造船所でできた、価値ある舛宝山丸に
舛宝山丸の様々な付加価値を
和田社長率いる上組海運が上組始め、様々な荷主へ
安全輸送・安定輸送・省エネCO2削減輸送を提供していくことでしょう。
上組船団では、来年二隻のリプレースが予定されています。
今後もバラ積み船団の一角、上組海運から目が離せませんね。
舛宝山丸の安全航海と舛宝海運と舛宝山丸乗組員の今後のご活躍を期待しています。
~あとがき~
今回の記事を見てわかるように、私の想いが船の神様に通じたのか、最後の最後に
三浦造船に行くことができ、オーナーズトライアルに乗船と言う、またとない機会を実現できました。
11/21(月)デリバリーと聞いていたのでそれまでに何とか見学をと思いつつも都合がつかず諦めていました。
11/19.20と財務大臣のカバン持ちで大阪へ行っており、月曜即乗船だったのですが
土曜雨で揚がらない予定が揚げきり、雨に合わせてた火曜積みが前船ありで繰り上がらないとのことで
月曜が休みとなり、大阪からの最終電車の中で自問自答が始まりました。
このまま家に帰って車に乗り換え、八幡浜の夜中便にギリギリ間に合う・・・
木村船長に写真頼んでいるし・・・夜中便に間に合うかどうかわからないし・・・
しかしこれを見逃したら、次見れるのは、1年後か2年後か3年後かもしれない・・・
そうだ・・・佐伯に行こう!JR内航
某駅到着 2345 某所出発 2415 八幡浜港到着 0135 意外とスムーズに到着
八幡浜発 0250 臼杵着 0515 下船後車で仮眠 0800三浦造船着 ラジオ体操中
アポなしで行ったので、皆さん何で内航.COMが来てるんだ?とビックリ顔
もちろん舛宝山にも連絡なしで行ったので、木村船長も私の顔見るなり
しばらく目が点になっていました(笑)
そして、よもや話も早々に、撮影・撮影これでもかと600枚ほど撮影
そしてオーナーズトライアルスタート
赤阪のエンジンから奏でる排気音もピストンホーンもいい音していました。
2時間ちょっとの航海でしたがいい経験できました。
そして、舛宝山丸を見送り、木村社長と平田社長に連れられ遅めの昼食
カンパチとアワビ

アジと鯛

絶品の豊後サバ



大トロ

石垣鯛の縁側

木村社長はどんどん食べろと言ってくれましたが、お腹いっぱい。
どれもこれも大変美味しかったです。木村社長ご馳走様でした。

そして、帰りは臼杵便に乗り遅れ、佐賀関から
ニュー豊予

世界で一隻しかない日本マリンの鉱硫船 MAR CAMINO

翌朝、乗船


備讃瀬戸で、タンク艤装から三浦造船へ回航中のLPG船を発見


と、竣工から二週間かかりましたが・・・
~おわり~
三浦造船所では全船引渡後に航空写真を撮影し、船主さんに贈呈


外板がウレタン塗装なので白波が映ってますね


【撮影者 九州航空㈱ 097-537-0585】
天草パールライン 天草五橋の天門橋からの舛宝山丸


三角へ入港

私の記憶が正しければ、私が舛宝山の新造案件を聞いたのが2007年の台風の時。清水に一緒に避難して
勉強会

それから、内航業界では499GTを中心とした内航建造ラッシュが続き、船台押さえないと3年は造れないとか、
急ぐなら中国で造らないといけないとか、見積もり取れば499GTで7億と言う見積りも出たとの話も聞きました。
そんな時期から、惑わされることなく、この時期に新造を竣工させることを目標に
新造は三浦。エンジンは赤阪と他に浮気することなく、新造計画と研究を進め素晴らしい船に仕上がりました。
木村船長と本船の食堂で新造図面広げ、キムラノート(仕様アイディア)と内航.COMの新造記事見ながら
夜中まで仕様打ち合わせをしたこともありました
船主と舛宝山丸の乗組員の夢と希望が現実となった船になっています。
この夢と希望を叶えた三浦造船所の技術力とクオリティも199GTカーゴから外航ケミカルまで多岐に渡る船造りをする
特殊船の三浦と言われる所以でしょうか
新造船は船価先行で語られることが多いですが、仕様・クオリティ10年後15年後にかかるメンテ費用も考えなければいけません。
それが船の価値です。
もちろん初期投資である船価を抑えることも重要な課題です。
しかし、10年後15年後の為に初期投資もしなければなりません。
それをないがしろにすると10年後15年後にはその初期投資を超えた金額となって跳ね返ってきます。
償却が終わっても延命とリプレースは、マーケットの状況・オペの業績に翻弄される船主業です。
これからは20年安定運航を目指さないかもしれません。
20年後の為の今日のメンテナンスと思って運航していれば15年経って、あと5年延命してくれと言われようが耐えれるのです。
15年のつもりでいたのにあと5年乗ってくれでは、荷主に安全輸送・安定輸送は提供できません。
ただ・・・みんなが20年乗り始めたら、今度は内航造船所が儲からなくなります。
だからこそ、体力ある船主には新造ができるよう業界が努力しなければなりません。
100隻のマーケットに101隻目ができれば、船余りで右往左往。99隻になれば船が足りないとアタフタ・・・
新造で運ぼうがボロボロの船で運ぼうが、トン数同じなら運賃が一緒
これが今の内航海運です。輸送減・運賃上がらず・燃油高値・船価高値横ばいと内航海運には
なかなか良い話題はないですが、これをどうにかしていくのがプロフェッショナルだと思うのです。
みんながダメな時こそ、勝負が面白いし、体力使わずライバルに先着できるのです。
みんながいい時なんて、体力勝負。最後は、資本力になってきます。
価値ある船に付加価値を付けていくのが船主であり、その付加価値を生かし、荷主に提供していくのがオペレータ業だと思います。
三浦造船所でできた、価値ある舛宝山丸に
舛宝山丸の様々な付加価値を
和田社長率いる上組海運が上組始め、様々な荷主へ
安全輸送・安定輸送・省エネCO2削減輸送を提供していくことでしょう。
上組船団では、来年二隻のリプレースが予定されています。
今後もバラ積み船団の一角、上組海運から目が離せませんね。
舛宝山丸の安全航海と舛宝海運と舛宝山丸乗組員の今後のご活躍を期待しています。
~あとがき~
今回の記事を見てわかるように、私の想いが船の神様に通じたのか、最後の最後に
三浦造船に行くことができ、オーナーズトライアルに乗船と言う、またとない機会を実現できました。
11/21(月)デリバリーと聞いていたのでそれまでに何とか見学をと思いつつも都合がつかず諦めていました。
11/19.20と財務大臣のカバン持ちで大阪へ行っており、月曜即乗船だったのですが
土曜雨で揚がらない予定が揚げきり、雨に合わせてた火曜積みが前船ありで繰り上がらないとのことで
月曜が休みとなり、大阪からの最終電車の中で自問自答が始まりました。
このまま家に帰って車に乗り換え、八幡浜の夜中便にギリギリ間に合う・・・
木村船長に写真頼んでいるし・・・夜中便に間に合うかどうかわからないし・・・
しかしこれを見逃したら、次見れるのは、1年後か2年後か3年後かもしれない・・・
そうだ・・・佐伯に行こう!JR内航
某駅到着 2345 某所出発 2415 八幡浜港到着 0135 意外とスムーズに到着
八幡浜発 0250 臼杵着 0515 下船後車で仮眠 0800三浦造船着 ラジオ体操中
アポなしで行ったので、皆さん何で内航.COMが来てるんだ?とビックリ顔
もちろん舛宝山にも連絡なしで行ったので、木村船長も私の顔見るなり
しばらく目が点になっていました(笑)
そして、よもや話も早々に、撮影・撮影これでもかと600枚ほど撮影
そしてオーナーズトライアルスタート
赤阪のエンジンから奏でる排気音もピストンホーンもいい音していました。
2時間ちょっとの航海でしたがいい経験できました。
そして、舛宝山丸を見送り、木村社長と平田社長に連れられ遅めの昼食
カンパチとアワビ

アジと鯛

絶品の豊後サバ



大トロ

石垣鯛の縁側

木村社長はどんどん食べろと言ってくれましたが、お腹いっぱい。
どれもこれも大変美味しかったです。木村社長ご馳走様でした。

そして、帰りは臼杵便に乗り遅れ、佐賀関から
ニュー豊予

世界で一隻しかない日本マリンの鉱硫船 MAR CAMINO

翌朝、乗船


備讃瀬戸で、タンク艤装から三浦造船へ回航中のLPG船を発見


と、竣工から二週間かかりましたが・・・
~おわり~
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~内航に生きる男達~
船乗りとして船主として船への情熱を燃やす男達
船職人として新造船建造に情熱と技術を注ぐ男達
明日の内航海運を考え、内航海運への情熱を燃やし内航船員との友情にかけた男達
完結
良いドラマをありがとうございました。
素晴らしかったです!
20年乗れる船作り
今回の弊社の新造船は 正にそれがテーマです 10年20年先のメンテナンスを考えて 図面打ち合わせを進めています
記事を見ても分かりやすい説明で何回も読みました。
すばらしい船が出来ましたね~
このように情報公開させていただける造船の方にも感謝しています。
船主さんのアイデアを希望通り、どんどんいい船を造って欲しいですね~
今後も内航.comの活躍を心より応援しています。スポンサーにはなれませんが(汗)
大事に造られた船を大切に扱う…船乗りとして最も忘れてはならない精神を大切にしている皆様に頭の下がる思いです。大きな組織の中で外国人と乗っていると見失いがちな精神を恥じるばかりです。
完結ではありませんよ(笑)予告編終了。これからが14年から20年近くの
ロングラン上映本番です
ただ、航海には映画のワンシーンはいりません。
平穏無事に走ってくれることが
大事です
しょう 様
作業しやすい造り、メンテの簡素化、工夫次第です。
アイデアは、ワッチ中や作業中に思いつくものです。
アイデアは必ずメモっておきましょう!
あとは工員さんとの人間関係もいい船を造るコツだと思います
則久造船所 様
模型の営業してきましょうか(笑)
先日、探偵ナイトスクープにあの天草の大和の巨大ラジコンが出たそうです
KAMO 様
陸でも、こだわりの愛車と営業車。乗る人が同じでも扱いは全然違ったりしますね。
大切に乗ることが、安全とリンクしてくるのではないでしょうか
ロングセラー間違いないです!
来年夏も楽しみですね!
天草での御祝いも参加してもえるように僕が段取りしておきます!
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