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海運ニュース

2015.12.11    カテゴリ:  新造船 

   祝竣工 国内最大型540TEU 世界初球状船首コンテナ船 なとり 

井本商運株式会社は、かねてから建造中であった国内最大船型の540TEU 型内航コンテナ船の命名引渡式を、本日、山口県下関市の旭洋造船にて行いました

国内最大型 世界初球状船首コンテナ船を“なとり”と命名する

本船写真

なとり【Natori】 井本商運 7390GT 6953DW 548TEU(リーファー100TEU)
2015.12 旭洋造船 阪神内燃機工業 7S35MC 7046ps【高度船舶安全管理システム】
LOA 136.20m B 21.00m D 9.20m
試運転MAX 17.71ノット 航海速力 16ノット
ナカシマプロペラ NHV 5翼
ジャパンハムワージ 70度オーシャンシーリング
補機 ダイハツディーゼル 6DE-18 850KVA×2
スラスター 電動CPP 15t
クラウド型ライブカメラ エーアイエスライブジャパン
タッチパネル式バラストコントロール 宇津木計器
GMチェッカー ベッセルシー


本船は、引き渡しを受けた後は、太平洋側を縦断する内航の基幹航路である京浜~阪神~門司・博多航路に投入し、使いやすさを目指したウィークリーによる定曜日サービスを実施します。

スケジュールは、京浜(火・水)~神戸(金)~門司(土)~博多(土)~神戸(月)~京浜(火・水)で、12 月23 日(水)京浜起しでスタートします。これまで、京浜〜門司・博多間は、阪神港で積替が必要でしたが、本船の就航により船型を大型化すると共に、業界初の直航サービスに改編し、安定的な輸送を実現します。

この計画は、国交省の推進する国際コンテナ戦略港湾政策に則っており、大型化によるコスト競争力を実現することで、国フィーダー貨物を戦略港湾にいっそう集荷することを目指すと共に、国内貨物(動脈・静脈)についても、トラックドライバー不足、環境問題の解決策としてのモーダルシフトの受け皿と位置づけ、海上コンテナ輸送の拡大に貢献していく所存です。

本船の最大の特徴は、正面からの風圧抵抗を低減し燃費向上につなげる為、コンテナ船で世界初となる球状船首を採用したことです。同時に、操舵室・居住区を船首に配置することで、積載効率も向上させました。

総トン数は7390 トン、載貨重量は6953 トンと、従来の内航コンテナ船の約3 倍の積載能力を持ち、今後の需要の拡大に備えて、冷凍コンテナを100 個積載する能力を持ちます。

機関関係では、「高度船舶安全管理システム」(HANASYS EXPERT)を搭載し、主機データをインターネット回線経由により24 時間陸側から監視することによって、機関の不具合や不調を事前に予知・察知して重大事故を未然に防ぐと共に、機関部員の省人化や保守整備費用の削減を図っています。

本船は、前述の球状船首の採用に加えて、水線下の船型の改良、高効率プロペラ及び摩擦抵抗を低減する超低燃費型船底防汚塗料などを採用することなどにより従来型船型と比べて10%近い省エネを目指し、次世代型大型内航コンテナ船による省エネ実証事業として、国土交通省と経済産業省が連携して行う「省エネ型ロジスティクス等推進事業(革新的省エネ型海上輸送システム実証事業)」に認定されています。

540TEU型 新造内航ンテナ船の特徴

1) 船型
・球状船首ブリッジ(コンテナ船世界初)を採用し、操舵室・居住区は船首に配置。
・ブリッジからの視界を良好とし、コンテナ積載効率を向上させ機関室の騒音影響を少なくした。
・バウスラスター(CPP)は電動駆動とし、推力は15tと強化した。
 また、オーシャンシリングラダー(最大舵角70°)と併せて、港内における操作性能を向上した。
・舵前縁に省エネフィンとバルブを取付、プロペラ後流のエネルギー回収により推進効率向上を図った。
NHV.jpg

2) 上甲板構造
・船首ブリッジを採用し、コンテナ満載時の視界を確保した。
・ハッチカバーはポンツーン式(12枚)を採用し、20'FULLコンテナ2段積48t、40'/45'FULLコンテナ2段積で68tの積載強度を可能とした。
3) 艙内寸法
・No.1(F) 長さ12.60m×幅10.50m×深さ9.14m・No.2(F/A) 長さ12.60m×幅15.60m×深さ9.14m
・No.1(A) 長さ12.60m×幅15.60m×深さ9.14m・No.3(F/A) 長さ12.60m×幅15.60m×深さ9.14m
4) コンテナ積載要領
No.1 ハッチ 20' 9'6"型 50本40' 9'6"型 24本
No.2 ハッチ 20' 9'6"型 72本40' 9'6"型 36本
No.3 ハッチ 20' 9'6"型 68本40' 9'6"型 34本
 20' 9'6"型 282本40' 9'6"型 138本
又は、40' 9'6"型 90本及び(45' 9'6"型 48本)
 20' 9'6"型 76本40' 9'6"型 38本
又は、40' 9'6"型 8本及び(45' 9'6"型 30本)
5) 冷凍コンテナ積載
40フィート型冷凍コンテナを100個(艙内36個、甲板上64個)積載可能とした。
・艙内への冷凍コンテナ積載のため、通風機及び通風ダクトを設置、艙内の換気対策を行った。
・パワーケーブルトランスミッション方式対応型冷凍コンテナモニタリングシステムを搭載、同方式対応型のコンテナは、操舵室で集中監視を可能とした。
6) 危険物コンテナ積載
・暴露甲板上(一部を除く)に危険物コンテナを積載可能とした。
・艙内(一部区域)にも、危険物を積載可能とした。 (火薬類及び低引火性液体類を除く)
7) 革新的省エネ型海上輸送システム実証事業 (経済産業省資源エネルギー庁)
①球状船首ブリッジ
・正面風圧抵抗を従来型同船型に比べ約30%低減し、実海域(限定近海の平均海象)において約3.2%の燃料費削減を見込む。
②水線下の船型最適化
・水線下の船型を、CFD(数値流体力学)によって性能確認し、水槽試験により船型を改良・最適化したことで、約30%の燃料費削減を見込む。
③高効率プロペラ
・ナカシマのNHV(Non Hub Vortex)プロペラを採用し、ハブ渦エネルギーロスを回収、船尾プロペラ効率を向上させたことで、約1.5%の燃料費削減を見込む。
④低燃費型船底塗料
・日本ペイントマリン製 超低燃費型船底防汚塗料「A-LF-Sea」を採用、摩擦抵抗低減による燃料費削減を約3.0%見込む。
 上記4点の改良により、複合的効果として約9.5%の省エネを図り、次世代型球状船首ブリッジ採用の
 大型内航コンテナ船による省エネ実証事業として、経済産業省の省エネ型ロジスティクス等推進事業(革新的省エネ型海上輸システム実証事業)に認定された。
ホールド内(最大横6列)ハッチ上甲板(最大横8列)船尾楼甲板上(最大横8列)
8) その他の省エネ・環境効果
・セントラル清水冷却システム用の冷却海水ポンプはインバーター方式とし、駆動時間を必要最小限に抑え消費電力量の低減を図る。
・主機関排ガスの廃熱回収だけでなく、主発電機関排ガスの廃熱回収装置を装備、ボイラーの廃熱利用率を上げ
 燃費低減を図る。
・環境対応型焼却炉を搭載し、廃油及び船内で発生する生活ゴミの船内焼却を可能とした。
9) 航海支援
・コンテナ積載時の積載状態及び復原性をより正確に確認するため、ローディングコンピューターシステムを設置し、
 本船と陸上間のデータ通信により情報を共有し、航海の安全性を高めた。
・デジタル式最新型傾斜計を設置し、操舵室でリアルタイムで最新のGMを
 確認することができる。
ローディング
・電子海図システムの搭載により、位置情報を全船室、食堂およびサロンの
 専用モニターで確認することができる。
航海状況監視カメラを搭載し、海象状況や荷役状況の画像情報を
 船室及びサロンのテレビモニターで確認することができ、かつ、
 インターネットを通じて陸上のパソコン・携帯電話でもモニターが可能

・バラスト水の遠隔制御装置を船橋及びサロンに設置し、サロンはタブレット型を採用した。
・バラスト水の注排水は、300m3/h×2台のポンプにより、各バラストタンクの注排水時間の短縮を図る。
・燃料油オーバーフロー管は共通管を採用、オーバーフロータンク空気抜き管を燃料油給油口付近1ヶ所とし
 補油作業の省人化を図り、また各種液面警報装置を設けオーバーフロー対策を図る。
・風向風速指示計を操舵室に加え船長室と食堂に設置し、航海の安全性を向上させた。
10)機関支援
高度船舶安全管理システム(HANASYS EXPERT)を搭載し、主機データーをインターネットを介して主機メーカーが
 24時間監視のもと、異常の早期発見や故障の未然防止を行うことで、機関部員の省人化およびドック検査時の
 費用削減を図る。
・主機関にC重油専焼装置を装備し、C重油による入出港及び発停を可能とし、また主発電機関の燃料も
 通常においてはC重油使用
とし、低コスト化を図った。
11) 船内環境
・居住区エアコンはセントラル式(ダクト式)とし、船橋はダクト式+独立型の併用とする。
・居住区全室及び機関室にLAN配線を行い、またWi-Fiを設置しインターネット環境を充実させた。
・居住区全フロアにシャワー室又は浴室、洗濯室、トイレを配置した。

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御竣工、誠におめでとうございます。
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