2017.06.06 カテゴリ: 海運ニュース
内航海運の活性化に向けた今後の方向性検討会
先日、愛媛内航海運組合と全内船四国支部の総会に参加してきました


船どころ愛媛内航船主も平成10年の574事業者 698隻から約20年でほぼ半減の現在270事業者 387隻になっています

現在、国土交通省海事局内航課が中心となって進めております『内航海運の活性化に向けた今後の方向性検討会』
内航海運の活性化に向けた今後の方向性検討会資料
10年後20年後の内航海運のあるべき姿に向かって色々と内航海運を変えようと国交省が頑張ってくれています

5月末に開催された、私が加入しております特定非営利活動法人 日本船舶管理者協会【略称:船管協】の船舶管理者セミナーに参加してきました
セミナーでは、国交省内航課から池光課長始め4名と運輸安全委員会から2名参加で意見交換を行いました。
1事業者が国交省内航課へ意見できるのが、内航総連とは違う非営利活動法人と言う立場であり、また会に参加する意義のある事だと思います
「お前じゃ話しにならん、トップ出せ」とクレームを言う方も世間にはいますが、何かを変えるには、地方の運輸局や現場で労務官に文句言ってても声は届きません。
内航総連も玉石混淆。オペの立場の人もいれば船主の立場の人もいる。それぞれの思惑があるので現場の意見はなかなか届きません。
何を言うかより誰に言うか 何をするかより誰とするか
仕事の三原則『足を使ったフットワーク・頭を使ったヘッドワーク・そしてネットワーク』by村上石油 村上社長

内航海運では、外航と違って、ほとんどの船主が自社船員で運航しています。ただ、ここ数年、裸用船のチャーターバック【いわゆるマンニング】による運航も増えてきました。
注:内航海運の辞書にマンニングと言う言葉は存在しません。
また、船員派遣業・みなし業者によるいわゆるマンニング・船舶管理契約による船舶管理など業態と法的責任が煩雑化しており、
国交省の方でも、いわゆるマンニング業者と言われている船舶貸渡業者(船舶を持たないみなし業者も含む)・貸渡業を持たない船舶管理会社など業者数が把握できていないのが現状です。
そこで、国交省では船舶管理会社の活用促進に向け船舶管理事業者の登録制度を押し進めています

船員不足で管理会社やいわゆるマンニング業者が乱立する事はないですが、交通整理が必要だと思います。
平成17年からスタートした船員派遣事業の制度も現在、約300社の事業者がいてほとんどの会社で派遣ができていない実情があります。
弊社も株式会社E-SHIP JAPANで派遣事業を平成25年に取得して現在5名(甲板3名機関2名)の派遣船員が在籍していますが
いずれも、自社船団(管理船・マンニング船)への派遣になっています
また、せっかく苦労して取得した派遣事業も更新の際のコストや財務のハードルなどで取得したまま廃業を選ぶ事業者も出てきています
もう少し利用しやすい環境と法的整備・条件整備が必要ではないかと思います。
中小零細企業が殆どを占める船主業を中心とした内航海運。後継者不足や資金難で廃業を選び、また外航へ進出して、内航から撤退して内航船主が10年で3割減っている中。荷主直下の大手オペから中間詐取業者である電話一本業者のオペレーター事業者は、1割も減っていないと言う状況。
このままいけば、船主よりオペの方が多い時代もそう遠くなさそうです。

内航輸送の主力である499GT型における職場環境作りも方向性に目処がついてきているようです
MLC条約(ILO海上労働条約)における規制は、499GTカーゴやタンカー 749GTのセメント船やタンカーなど、船員のための労働条約がより、乗り心地の悪い船にしてしまっています。
室内の高さが203cmになりスタビリティも悪くなり、以前より時化を走れない船 居住区にGTを取られ船型に無理が出る非省エネ化
日本の内航に合っていない環境基準により、結局シワ寄せが船員に来ていると言う本末転倒。

先進的な考えではないかもしれませんが、499GT1000ps以上の既存船のA重油化において機関部定員(資格)削減
これを実現するだけでも、499GTに多くの育成枠ができます。
学生時代、100年後の常識を考えろと教えられた事がありますが、100年後じゃなくとも、そう遠くない時代に人工知能(AI)、IoT、ビッグデータによる物流革命は起こると思います。
”いつまでもあると思うな親と金”から”いつまでもあると思うな自分の仕事”になるかもしれませんね。


トラック運転手の待機時間、7月から記録義務化へとのニュースが流れましたが、物流業界における人手不足から来るクロネコヤマトや佐川急便問題。
今回のトラックのニュースの大きなところは、荷主に対して勧告がいくと言う事です。荷主の優位になりがちな商慣行を見直す事で労働環境を整えると言う事は、下請け法や優先的地位の濫用が慣例化している内航業界にもいずれメスが入るのではないでしょうか?
働き方改革の実現

国交省の船員課の方に、昔から慣例である内航船員の手取り文化は、おかしいと言う事をお伝えしましたが
実際に内航海運における求人活動のほとんどが海運局の端末及び求人票に対するFAXの紹介状を利用してきた文化があり、
企業アピールや魅力発信を他業種に比べしてないのが現実です。
もちろん、生活がありますから給料は大切ですが、求人側も求職側も“手取り”が最重要かつそれしか見てない傾向にあります

たしかに、自分が学生だったら、インターネットで調べても出てこない会社よりも、大手の方が選択段階では、魅力や将来性は感じるだろうし、即戦力頼りできた弊害でしょうけど、そろそろ転換期にきたのではないかと思います
そこで、内航海運の求人市場に文化革命を起こそうと海運ナビ.COMと言うサイトを製作しました
小規模事業者でも無料でホームページ(企業ページ)が作成できるサービスです。
ただ、広告宣伝費や求人にお金をかけない文化の内航海運に文化を作っていくのは、大変な事だと感じています。
10年後20年後のあるべき姿と思って、頑張ってサーバー代を払っていこうと思います
海運ナビ.COM
内航海運に特化したビジネスサポートサイト
業界初!船員求人検索が可能な海運ポータルサイト
海運関係に特化したホームページ製作も行っています
WIFIとテレビ環境を整備する事は、今後のテーマですね。
WIFIについては、沿海船であれば、民製品のデーター通信端末を利用すれば、ある程度可能ですがテレビの方は、改善して欲しい船員さんの要望は多いでしょうね

弊社では、AISライブジャパンとNTT WEマリンの通信環境と極洋電機の船舶用スマートデジタルチューナーを採用しています
船員さん個人でデーター通信端末を選ぶなら3Gデータ通信をおすすめします。
海上では、速さよりも繋がる事の方が重要です
私が個人用に買った組み合わせ
SIMは各社乱立で、格安に飛びついて速度は出ない、サービス終了などと言った事もあるので、よく調べて選んだ方が良いです
データ専用SIM
特定非営利活動法人 日本船舶管理者協会【略称:船管協】は、船員派遣業・船舶管理会社やいわゆるマンニング業者はもちろん船主業の方でも参加する意味は、十分あると思いますし、入会可能です(年会費が必要)
年数回、船舶管理者セミナーが行われ、講師や国交省関係の方が来て意見交換できます
前回は、海事法制に強い戸田総合法律事務所の弁護士さんが来て、傭船契約等について、事例を出しながら勉強会を行いました。
優先的地位の濫用から自社の立場を守るには、法律の勉強が不可欠です。
これだけ、コンプライアンス!コンプライアンス!安全!安全!と言われているから、ないとは思いますが・・・
もしかしたら重大なコンプライアンス違反が黙認されているかもしれませんよ~
特定非営利活動法人 日本船舶管理者協会【略称:船管協】に入会希望の方は、事務局もしくは、私の方へご連絡ください
船管協についての問い合わせ
次回は、7月10日 博多にてセミナー開催予定です


船どころ愛媛内航船主も平成10年の574事業者 698隻から約20年でほぼ半減の現在270事業者 387隻になっています

現在、国土交通省海事局内航課が中心となって進めております『内航海運の活性化に向けた今後の方向性検討会』
内航海運の活性化に向けた今後の方向性検討会資料
10年後20年後の内航海運のあるべき姿に向かって色々と内航海運を変えようと国交省が頑張ってくれています

5月末に開催された、私が加入しております特定非営利活動法人 日本船舶管理者協会【略称:船管協】の船舶管理者セミナーに参加してきました
セミナーでは、国交省内航課から池光課長始め4名と運輸安全委員会から2名参加で意見交換を行いました。
1事業者が国交省内航課へ意見できるのが、内航総連とは違う非営利活動法人と言う立場であり、また会に参加する意義のある事だと思います
「お前じゃ話しにならん、トップ出せ」とクレームを言う方も世間にはいますが、何かを変えるには、地方の運輸局や現場で労務官に文句言ってても声は届きません。
内航総連も玉石混淆。オペの立場の人もいれば船主の立場の人もいる。それぞれの思惑があるので現場の意見はなかなか届きません。
何を言うかより誰に言うか 何をするかより誰とするか
仕事の三原則『足を使ったフットワーク・頭を使ったヘッドワーク・そしてネットワーク』by村上石油 村上社長

内航海運では、外航と違って、ほとんどの船主が自社船員で運航しています。ただ、ここ数年、裸用船のチャーターバック【いわゆるマンニング】による運航も増えてきました。
注:内航海運の辞書にマンニングと言う言葉は存在しません。
また、船員派遣業・みなし業者によるいわゆるマンニング・船舶管理契約による船舶管理など業態と法的責任が煩雑化しており、
国交省の方でも、いわゆるマンニング業者と言われている船舶貸渡業者(船舶を持たないみなし業者も含む)・貸渡業を持たない船舶管理会社など業者数が把握できていないのが現状です。
そこで、国交省では船舶管理会社の活用促進に向け船舶管理事業者の登録制度を押し進めています

船員不足で管理会社やいわゆるマンニング業者が乱立する事はないですが、交通整理が必要だと思います。
平成17年からスタートした船員派遣事業の制度も現在、約300社の事業者がいてほとんどの会社で派遣ができていない実情があります。
弊社も株式会社E-SHIP JAPANで派遣事業を平成25年に取得して現在5名(甲板3名機関2名)の派遣船員が在籍していますが
いずれも、自社船団(管理船・マンニング船)への派遣になっています
また、せっかく苦労して取得した派遣事業も更新の際のコストや財務のハードルなどで取得したまま廃業を選ぶ事業者も出てきています
もう少し利用しやすい環境と法的整備・条件整備が必要ではないかと思います。
中小零細企業が殆どを占める船主業を中心とした内航海運。後継者不足や資金難で廃業を選び、また外航へ進出して、内航から撤退して内航船主が10年で3割減っている中。荷主直下の大手オペから中間詐取業者である電話一本業者のオペレーター事業者は、1割も減っていないと言う状況。
このままいけば、船主よりオペの方が多い時代もそう遠くなさそうです。

内航輸送の主力である499GT型における職場環境作りも方向性に目処がついてきているようです
MLC条約(ILO海上労働条約)における規制は、499GTカーゴやタンカー 749GTのセメント船やタンカーなど、船員のための労働条約がより、乗り心地の悪い船にしてしまっています。
室内の高さが203cmになりスタビリティも悪くなり、以前より時化を走れない船 居住区にGTを取られ船型に無理が出る非省エネ化
日本の内航に合っていない環境基準により、結局シワ寄せが船員に来ていると言う本末転倒。

先進的な考えではないかもしれませんが、499GT1000ps以上の既存船のA重油化において機関部定員(資格)削減
これを実現するだけでも、499GTに多くの育成枠ができます。
学生時代、100年後の常識を考えろと教えられた事がありますが、100年後じゃなくとも、そう遠くない時代に人工知能(AI)、IoT、ビッグデータによる物流革命は起こると思います。
”いつまでもあると思うな親と金”から”いつまでもあると思うな自分の仕事”になるかもしれませんね。


トラック運転手の待機時間、7月から記録義務化へとのニュースが流れましたが、物流業界における人手不足から来るクロネコヤマトや佐川急便問題。
今回のトラックのニュースの大きなところは、荷主に対して勧告がいくと言う事です。荷主の優位になりがちな商慣行を見直す事で労働環境を整えると言う事は、下請け法や優先的地位の濫用が慣例化している内航業界にもいずれメスが入るのではないでしょうか?
働き方改革の実現

国交省の船員課の方に、昔から慣例である内航船員の手取り文化は、おかしいと言う事をお伝えしましたが
実際に内航海運における求人活動のほとんどが海運局の端末及び求人票に対するFAXの紹介状を利用してきた文化があり、
企業アピールや魅力発信を他業種に比べしてないのが現実です。
もちろん、生活がありますから給料は大切ですが、求人側も求職側も“手取り”が最重要かつそれしか見てない傾向にあります

たしかに、自分が学生だったら、インターネットで調べても出てこない会社よりも、大手の方が選択段階では、魅力や将来性は感じるだろうし、即戦力頼りできた弊害でしょうけど、そろそろ転換期にきたのではないかと思います
そこで、内航海運の求人市場に文化革命を起こそうと海運ナビ.COMと言うサイトを製作しました
小規模事業者でも無料でホームページ(企業ページ)が作成できるサービスです。
ただ、広告宣伝費や求人にお金をかけない文化の内航海運に文化を作っていくのは、大変な事だと感じています。
10年後20年後のあるべき姿と思って、頑張ってサーバー代を払っていこうと思います
海運ナビ.COM
内航海運に特化したビジネスサポートサイト
業界初!船員求人検索が可能な海運ポータルサイト
海運関係に特化したホームページ製作も行っています
WIFIとテレビ環境を整備する事は、今後のテーマですね。
WIFIについては、沿海船であれば、民製品のデーター通信端末を利用すれば、ある程度可能ですがテレビの方は、改善して欲しい船員さんの要望は多いでしょうね

弊社では、AISライブジャパンとNTT WEマリンの通信環境と極洋電機の船舶用スマートデジタルチューナーを採用しています
船員さん個人でデーター通信端末を選ぶなら3Gデータ通信をおすすめします。
海上では、速さよりも繋がる事の方が重要です
私が個人用に買った組み合わせ
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SIMは各社乱立で、格安に飛びついて速度は出ない、サービス終了などと言った事もあるので、よく調べて選んだ方が良いです
データ専用SIM
特定非営利活動法人 日本船舶管理者協会【略称:船管協】は、船員派遣業・船舶管理会社やいわゆるマンニング業者はもちろん船主業の方でも参加する意味は、十分あると思いますし、入会可能です(年会費が必要)
年数回、船舶管理者セミナーが行われ、講師や国交省関係の方が来て意見交換できます
前回は、海事法制に強い戸田総合法律事務所の弁護士さんが来て、傭船契約等について、事例を出しながら勉強会を行いました。
優先的地位の濫用から自社の立場を守るには、法律の勉強が不可欠です。
これだけ、コンプライアンス!コンプライアンス!安全!安全!と言われているから、ないとは思いますが・・・
もしかしたら重大なコンプライアンス違反が黙認されているかもしれませんよ~
特定非営利活動法人 日本船舶管理者協会【略称:船管協】に入会希望の方は、事務局もしくは、私の方へご連絡ください
船管協についての問い合わせ
次回は、7月10日 博多にてセミナー開催予定です
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