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海運ニュース

2019.11.19    カテゴリ:  海運ニュース 

   【重要】 2020年 SOX規制適合油 混合安定性と低温流動性に注意

今月中旬から、HSCからLSCを採用を決定した多くの会社でLSCのバンカーが始まっています。

懸念されていた、混合安定性の面ですでに数時間ごとにストレーナーが詰まると言うトラブルが出ている船もいます。
これは、機関部の労務負担の増大とヘタをすれば、エンスト。漂流等の懸念が高まります。
広い海域でのエンストならまだ良いですが、狭い海域、輻湊域のエンストは、重大事故に繋がります。

ストレーナーが詰まると言う事は、流量計のストレーナーも要注意です。
エンジンが急に止まって、あらゆる箇所を調べたが原因がわからない。
一通り、ストレーナーも掃除した。でもエンジンかかるがまた止まる。
結局、流量計のストレーナーが原因だったと言う経験をした人も多いと思います。


混合安定性→スラッジ化対策

重要事項
燃料タンク内や配管内で混ぜない。混合割合を極力低くする。

対応策
・不安定な場合は、スラッジ分散剤を使用する
・ストレーナーの掃除を頻繁にする


また、これから冬に入り、北日本航路は、低温になります

低温流動性→ワックス結晶化

これまでのLSCトライアルは、北海道の冬シーズンのトライアルをしていません。
HSC(これまでのC重油)の流動点の基準は、10度でした。実際は0度や氷点下になろうがゲル化(固まる)しない性状成分です。
LSCの流動点の基準は30度です。20度で固まってもISO規格の適合油であり、石油会社に責任はありません。ただ、実際には実態に則した、流動点や性状成分にしてくれているとは思いますが冬の北海道での結果は未知数です。

重要事項
流動点(温度)10℃以上に維持加熱する

処置
・ワックス結晶化に抑制効果のある添加剤を使用する
・ストレーナーを頻繁に掃除する


【参考資料 JAPAN P&Iニュース】

これは、世界基準なので、オペレーターを責める訳ではないですが、我々船主は、傭船契約に堪航能力を求められています。
堪航能力とは、船舶が通常の航海に耐え、安全に航行できる能力です。


数時間ごとにストレーナーを掃除しないと止まってしまう可能性がある燃料。冬の北海道で固まってしまうかもしれない燃料。
堪航能力を補償できる燃料でしょうか?

値差とリスクどちらが重要でしょうか?

機関部の労務軽減、エントラ等のリスク回避の為にもA重油の選択が物流企業の正しい経営判断ではないでしょうか

2サイクルや大型船など、LSCを選択せざるを得ない船は、エントラの際のオフハイヤーの免除(軽減・分担)など業界全体としてバックアップする態勢でないと、現場は不安いっぱいの年末年始を迎えることになります

現場は、もう一度手引書を良く読んで、極力残油の少ない状態でのLSCバンカーを徹底するようお願いします。

2020年SOx規制適合舶用燃料油使用手引書

内航総連では、SOx規制適合油に関するトラブル情報を受け付けております。
総連は問題解決方法を示しませんが、国土交通省の担当部署に情報を伝えるような流れとなっております。


安全とは、危険が極力抑えられて危機的な状態が発生しにくい状況 つまり、安全とは、安心な状態です

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