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海運ニュース

2020.11.05    カテゴリ:  燃料概論 

   重油の規格・品質

まず、重油の作り方は簡単に言うと硫黄分たっぷりの原油の残渣を低硫黄基材で薄めて作ります
低硫黄基材とは軽油であったり、灯油であったり、いろいろです。

A重油は軽油90 %に少量の残渣油を混ぜたものである。

B重油は残渣油と軽油を半量程度ずつ調合したものである
(なお、最近B重油はほとんど生産されない。数年前、今では貴重なB重油の船に乗った事ありますがバンカーオーダーするとバンカー屋さんがA重油とC重油を半分半分 バンカータンクでミックスして持ってきてました)

C重油は90 %以上が残渣油である。

参考 Wikipedia

C重油の次がアスファルトですから道路になる寸前の石油精製残渣(ゴミ)を軽油や灯油で薄めて燃料にする。
ゲホゲホ言いながらもその石油精製残渣(ゴミ)を温めたり、濾過したりして何とか食べれる状態にして、ディーゼルエンジンはドコスカドコスカと文句も言わず頑張っています。
そんなゴミを食べさせられ、長時間働かされ吐く息まで綺麗にしろってのがSox規制です。

LSC導入の際にアロマ芳香族の話しが良く出ていました。
これは、ディーゼルエンジンとの相性が悪く着火点の遅れ(ノッキング)などが心配されていましたが、
高硫黄残渣油と低硫黄基材との親和性においては良いとされています(よく混ざる)

そこでパラフィン系基材が悪さをしていると仮定すると、ワックススラッジの原因の仮説が立てられます

私は重油はISO規格に基づき、しっかりと製造されていると思っていましたが
国内販売の重油に関してはJIS K2205規格で引火点・動粘度(50℃)・流動点・残留炭素分・水分・灰分・硫黄分によって
A重油、B重油、C重油と分けられ、どの低硫黄基材(軽油、灯油)を混ぜようがJIS K2205をクリアしていれば良いとなっています。

そして、そのパラフィン系基材を多く含むのが実は、ジェット燃料であります。

ジェット燃料は、灯油の主成分とほぼ同じで市販ガソリンよりも高いとされていますが、コロナ禍で行き場のない(輸出ストップ、国際線9割減便)ジェット燃料を低硫黄基材として使ったと言う仮説は、ありえるのではないでしょうか?

そしてトラブル時期も春先には症状が出てなく実際に今年の夏頃より悪くなったと言う証言が多い。

その2点からも原因の一つにジェット燃料があるのではないかと仮説します。

そして、パラフィン系基材と石油残渣の化学変化もしくは、回転系清浄器の成分分離によりワックススラッジが出ているのではないかと思うと、今回のトラブルの一端が見えてくるのではないかと思います。

これは産地偽装や原材料偽装問題と違って、普段より良いモノ混ぜてJIS規格に基づいて製造したら化学変化が起こり
船が便秘になったと言う状態なのかもしれません。

でも腹痛起こしている船をほったらかしにしておくわけにはいけません。

腹痛起こしたら、お粥や消化の良いもの食べるように
とりあえず、A重油で様子を見て、ジェット燃料の消費が持ち直せば、わざわざ高い低硫黄基材を入れないと思うので(あくまで仮説)
いずれ安定したLSCになるのではないかと思っています

これは、あくまでも私の仮説です。信じるか信じないかは、あなた次第です!

----お知らせ----

まもなく内航総連から適合油トラブルについての追加アンケートが来ます。
トラブルがあった機関部及び船主様は、是非とも思いの丈をぶつけてください。

国交省、海事局との我々船主、船員との橋渡し役が内航総連です。
我々の組合費から成り立っている内航総連です。頑張ってもらいましょう!

総連窓口の畑本氏は、機関1級甲板2級の海技免状を持ち 内航499から外航船まで機関長と甲板での実務経験があり、電子制御エンジンまで扱っています。
我々より遥かに知識と経験のある方が窓口ですので期待して大丈夫です。

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