2022.01.27 カテゴリ: 新造船
「人が集まる魅力ある漁船」 第一昭福丸 船内探訪


第一昭福丸【Shofuku Maru No1】臼福本店 次世代型の遠洋まぐろ延縄漁船
総トン数:486t
LOA 58.60m B 9.2m
2020.2 みらい造船 赤阪鐵工所 K28BFD 1000ps
乗船数:23名
【特徴】
・遠洋まぐろ延縄漁船では初となるナックルバルブ付きバドックフロー船型とSGプロペラの採用
・FX(フリートエクスプレス)の搭載【第5世代通信のグローバルエクスプレス(GX)と第4世代通信のフリートブロードバンド(FB)で構築】
・安全及び最適航路支援の気象海象データ「POLARIS」を搭載
・デザインオフィスnendoによる内外装デザイン


インマルサットFX対応通信装置【JRC】

ファンネルは海と共に生きる臼福本店
このファンネルマークがnendoのデザインにより、船体や内装のモチーフにされています

約150kmにも及ぶ延縄がここに収納されています

波除板はFRP
マグロ船の荒天でも割れる事は、ないそうです

右舷側暴露甲板は、板デッキですが保護と滑り止めにマットを敷いています


左舷側


作業デッキ
EUへの輸出対応ということで、甲板はゴム張り

通常の木甲板だとEUへの輸出基準であるEUHACCPが取得できないため、ゴム張りになるそうです

奥のドアがマイナス60度の凍結室 冷凍機はバックアップも含め4台

荒天時の安全対策として右舷側は波返しの構造になっています

これだけでも随分違うそうです

ウインドラス

アンカーを使うのは、気仙沼でトモ着けする時くらいだそうです。普段は、チェーンもチェーンロッカーと切り離して固定しています


頑丈そうなチェーンストッパー

ブルワークには、しっかり骨が入っていますが、これでも波で曲がる事があるそうです

ブリッジ

みらい造船 1番船 1番船にふさわしい復興のシンボルですね

居住区に入った時、居室に窓がない部屋も多く男が20数名共同生活しているのに、男臭くないし、魚臭くもないなと思っていたら、秘密は空調室にありました。
空調ダクト接続型の香り拡散システム Ecoscent (エコセント)

心地よいアロマの香りを空調の風に載せて船内に行きわたらせています
これは内航船で採用しても良いシステムだと思います。

断熱は吹き付け断熱でした。

家も船も断熱は、大事です。

操舵室



GOOD DESIGN AWARD 2020

マグロ船は船長の上に総責任者として、 船頭(漁労長)がいます。
いくら船の性能が良くても、船頭の腕一つで億単位で水揚げが変わってくるそうです。
もちろん第一昭福丸の船頭は、トップクラスの腕前で、この船の船長が船頭の息子さんだそうです。
船頭が座る席はレカロ

投縄、揚縄をここで指揮します

ブリッジの後ろが漁労長部屋
この絨毯が臼福本店のファンネルマークをモチーフにしたデザインで、臼井社長いわく、めちゃくちゃ高かったとの事

椅子は、ハーマンミラー いいモノ使ってます





証書類はクリアファイルに入れて額に挟めるように工夫されていました。


ホテルの通路のような居室通路です

船内WIFI

食堂サロン


ギャレー

風呂は海水風呂

主機は赤阪鐵工所 K28BFD 1000ps


補機はヤンマー 350KVA × 2基

冷凍機はバックアップ含め4台

清浄機は三菱セルフジェクター

機関監視室


エンジン場プレートと階段類はアルミ


株式会社臼福本店
株式会社赤阪鐵工所
株式会社みらい造船
乗り心地の良いマグロ漁船で担い手不足解消“持続可能な漁業”目指す挑戦【日テレNEWS24】
第一昭福丸 次世代型の遠洋まぐろ延縄漁船【臼福本店HP】
漁船の見学前に学んでおこう!【気仙沼の魚を学校給食に普及させる会】
nendoが遠洋マグロはえ縄漁船「第一昭福丸」をデザイン
長期間の洋上生活のストレスを軽減する内外装【nendo】

臼福本店 昭福丸のまぐろ 昭福丸の天然本まぐろ 4種セット 鮪/マグロ/大トロ/中トロ/赤身/本鮪
- 関連記事
スポンサーサイト
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)